zakki: 雑記です。

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2025/05/19 (Mon)

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雑記です。

うさ銀のお話の方、引き続き
もりもり描いています。
ですが、なかなか色が塗り終わらないので、
夏場はホラーなお話が似合う季節ですし、

ちょうど今の時期にあった内容なので

私にとっては特に全く怖い話では

なかった話なのですが、でも

客観的に見ると、ちょっと不思議な

話だったのかな、…と感じている

話を今日はお話してみようと思います。

▼

何年か前、今と同じく7月にあった

出来事です。

私はまだ学生で、割と遠くにある

学校に通うために、朝早くから

電車に乗っていました。

同じ方向の学校へ通う友達と一緒にです。

乗っている電車は、

あまり新しい電車ではなかったのだと

思いますが、窓を広く取ってあり、

光がよく入る、明るい室内だった事を

覚えています。

電車の窓から見える景色の中には

きれいな場所があり、

私はそこを眺めるのを、毎日

とても楽しみにしていました。

整備された川原の脇にある道端に、

点々と紫陽花の花が咲いていて、

とても素敵だったのです。

花が終わりに近づく頃も、

それはそれで素敵な色の花でした。

青味の花株が多かったような気がするの

ですが、花たちの終わり頃は、

青かった花の色味が白めや水色、

何となく桃色がかったような色に

変わっていて、綺麗でした。

その日も。

紫陽花たちは咲き終わりに

近づいていて、青色ばかりでなく、

白や薄い桃色に色褪せした花が

ちらほら咲いていて、

さみしげではありますが、

やはり確かに綺麗な景色をつくっていました。

だから、朝からよく晴れたその日も

ああ、きれいだなあ、と思いながら、

電車の窓から、またいつものように、

紫陽花の咲くその道を、ぼんやりと

眺めていましたら、

赤の和傘をさして歩いている

女性の後ろ姿を見つけました。

電車が進むにつれて、

美しい帯の後ろ姿から、傘からかすかに見える横顔へ、そして

正面へと、彼女のお顔が段々と

見えていきました。

細かな部分が分かる程、近くではないので、はっきりとお顔だちが

見えた訳ではなかったのですが、髪をきちんと結われ、綺麗な色の着物を召された、

しゅっとした感じの美しいひとである事が分かりました。

京都など、着物姿の方も多い地域ではなく、普段からそうそう

滅多に着物姿の方をお見かけする

機会があった訳ではなかったので、

ちょっとびっくりして、

そして、本当に素敵だと思いました。

ああ、綺麗な方だ。

きれいな景色だなあ、

美しいな。

こんな光景を、初夏のカレンダーにしたら
素敵だろうな、どうだろ。

あれ？もしかして本当に何かの

撮影でもしてるのかな？

…と、ぼんやり思いながら、向かいに

座っていた友達に、

「今の見た？綺麗なひとだったね。

映画の撮影とかかな？」と、

話しかけると、彼女は、何だか

何か困ったような顔をしながら、

「…綺麗だったんだね。

でも私、あのひとの

顔が見えなかったんだよ。

…影も、見えなかったんだよ。」と

だけ言って、黙ってしまいました。

えっ、ってなってしまいました。

私の事を担いで喜ぶ子じゃないし、

でも、朝っぱらの、しかもこんな

ぽかーんと晴れた朝に、そんな

お化け的な…。

と、困惑してしまいました。
不思議な出来事でした。

私がからかわれただけでなければ、

友達にとっては、怖い思いをされた

だけの思い出になってしまったのかも

しれません。

でも、私にとっては本当に綺麗な光景でした。

綺麗な方が朝の濃い青空の下に

紫陽花の間を歩いている…という、

美しいばかりの光景です。

怖い、という気持ちは今でも

抱けません。

ただ、あれから何年かした後に、

江戸時代のどこかのお奉行さまが

書いた本を読んで、

ああ…、と思ってしまった事が

あります。

「何者かが、ひとを

装った姿で現れた時。

その者が着ていた装束が、

どんな色、柄であったかは、

思い出せないものである。」

私、あのひとの傘の色は赤だと覚えているのに、

あのひとが着ていらした着物や帯の

色と柄が、全然思い出せなかったんです。

綺麗な色と柄だった事は、間違いないのに。
やはり、とても不思議な気持ちになりました。

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不思議ですね

くるみパン
2020/07/30(Thu)04:50:51
編集

こまさん、こんばんは。お疲れ様です。
こまさんの書かれた丁寧な文章から、こまさんが体験なさった不思議な出来事が脳内で映画のように再生されました。とても綺麗な光景ですね。
私はただただ怖かっただけの金縛りを体験したことがあって、それもあってかそういうものは信じていて。
やっぱりそういう世界があるのかなと、こまさんの体験なさったことを読んで思ってしまいました。

うわーー！！！

こま
2020/07/30(Thu)18:07:30
編集

ぱんさん、こんにちは！
ぱんさんも今日もお疲れさまです。
そして、コメントを下さりありがとうございます！

今まで、どう話したらいいのか分からず、
でも、自分の中にだけ留めておくのは苦しかった
どなたにもお話しをした事がなかった
不思議だった話だったのですが、
ぱんさんにお読み頂けて、分かって頂けて、
本当にうれしいです…！

ぱんさんも、怖い金縛りの体験を…！
身体が動かなくなるなんて、怖かったですよね…。

私も、あの不思議な思いをした時から、
そういうものは、やっぱりどこかに居て、
ふっとした瞬間に、会ってしまう事があるのかなあ…と
信じるようになりました。