zakki:

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巨大にんじんケーキでお祝いされるうさ銀。












＊おたんじょうびのうさ銀SS

うさ銀はその朝、半分寝ぼけながらも、
自分が暮らしている沖田の部屋の中が、なんだか甘ったるい匂いで
いっぱいになっている事に気が付きました。
いい匂いにつられて、ばちっと目を開けると、
沖田が机の上に、それはそれは大きなにんじんケーキを
置いている所でした。
巨大なケーキの片隅には、「HAPPY BIRTHDAY うさ銀ちゃん」と書かれた
クッキーのプレートが見えます。クッキーのプレート自体、巨大です。
うさ銀は、英語は読めませんが、ぎりぎり「うさ銀」という自分の名前は
判別できるので、そのケーキが自分あての物だと、ちゃんと分かりました。
沖田のお手製のケーキです。
何でも小器用にこなす沖田は、とうとう、
うさ銀の為にケーキを焼く技術まで身に付けたようです。
その過程で、屯所のオーブンが何台もニルバーナした事は
うさ銀には永遠の秘密です。かっこつけたいお年頃です。
沖田は、土方には一生見せる事のないような笑顔で
うさ銀に、お誕生日おめでとうを言いました。
うさ銀は、どうもまだいまいち沖田に懐いていないので、
返事はしませんでしたが、嬉しそうにケーキをもりもり食べ始めました。
うさ銀は、毎日誕生日ならいいのに、と、ちょっと思いました。
沖田も嬉しそうにしていました。