zakki:

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あんまり幸せそうな顔をしたので、
びっくりして、じーっと顔を見てくるうさ銀。

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うさ銀の態度もいつもと何だか違っていますが、
沖田くんの態度もいつもと違います。
いつもみたいに、わーっとうさ銀が怖がるレベルで
いきなり抱き着いてきたりはせず、
見た事ないくらい、うれしそうに笑いました。

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珍しくかわいい事を言ってくるうさ銀。

うさ銀は先日、近藤さんから
おおきな房の、おいしそうなバナナを
頂きました。
バナナをうさ銀に手渡す時に近藤さんは
言いました。
「うさちゃん、このバナナはまだ黄色だけど、
黒いぽつぽつがたくさん出来たら、今よりも
もっと甘くなるんだぞ」
うさ銀は、それを聞いて、とても喜びました。
耳を高速でぱたぱたさせながら、大興奮です。
うさ銀は、甘いものに目がないのです。

うさ銀は、黄色い房たちが、黒くなって
いくのを楽しみに待っていました。
ちょっと黒いぽつが出来ても、まだまだ
甘くしたかったので、我慢して待ちました。
床の間の座布団の上に置かれたバナナを見て
沖田くんが、
「うさ銀ちゃん、このバナナ、そろそろ
食べごろだと思いますぜ」
…と、言ってくれた時も、もっともっと
バナナを甘くしたくて、食べるのを
我慢したのです。
…そして、我慢をし過ぎてしまいました。

真っ黒になり過ぎたバナナは、ある日、
とうとう、腐りかけてきてしまったのです。
「うさ銀ちゃん、傷んだものは、食べたら
お腹が痛くなっちゃいますぜ」
…と、沖田くんは座布団の上の真っ黒バナナを
片付けてくれました。

うさ銀は、神妙な顔をしつつ、心の中で
腐らせてしまったバナナに対して
謝りました。

がっかり…と落ち込み、下を向き続ける
うさ銀は、沖田くんと近藤さんが、今度は二房、新しいバナナを買ってくれると約束してくれる
まで、元気が出なかったそうです。

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うさ銀は、きれいな実を沖田くんにあげました。
うさ銀の中では、くろいまるなトリュフよりも、
実は価値があるものだと思っています。
カラフルな実なので、とてもいいものです。

きれいな実、あとで色を塗ろうと思います。
水色や紫、白色の混ざったきれいなノブドウの実です。